周囲はどんどん結婚し、独身は自分くらい…パートナーがいる時期もあったものの、なぜか結婚に踏み切れない。
このように結婚願望が低いと感じるとき、周囲からプレッシャーを受けて「結婚したくない自分っておかしいのかな?」と悩んでしまうはずです。
しかし、生涯未婚率が増加傾向にある現代では「結婚したくない」と考える男女も少なからずいます。
結婚したくないと考える理由が具体的に分かれば、次の選択ができるかもしれません。
本コラムで、男女別の「結婚したくない理由」を紹介するので、自分に当てはめながら読んでみてください。
結婚しない・結婚したくない男女は増えている
2020年の国勢調査によると、男女の生涯未婚率は男性28.3%・女性17.8%となっており、年々上昇が続いています。
なお、生涯未婚率とは「45歳〜49歳」と「50歳〜54歳」の未婚率の平均値です。
2020年の生涯未婚率から考えると、男性の約4人に1人、女性の約5人に1人は、50歳時点で結婚していないことがわかります。
この中には、結婚したくないと考えている人以外にも「結婚したくてもできない人」も含まれていますが、結婚しない人が増えていることは事実です。
結婚したくない理由【男性編】
男性が結婚したくないと思う理由について、考えられるものを一つひとつ見ていきましょう。
経済的負担が大きくなるから
結婚における経済的な負担の増加を懸念し、結婚したくないと考える男性もいます。
共働きが増え、男女平等の意識が強まりつつありますが、それでも何かと男性が経済的負担を強いられることがあるのは事実。
家族や生活のために、好きに使えていたお金が減ることが嫌だと考える男性もいるようです。
自由な時間が減るから
男性に限ったことではありませんが、結婚すると、家族や生活のために時間を割かなければなりません。
自由な時間が減ることが、結婚をためらう理由のひとつとして考えられます。
結婚したくないと考える男性にとっては、趣味や友人との時間を制限することなく、自由に過ごすことができる未婚生活が魅力的に映るのです。
家族を養える自信がないから
家族を養うためには一定の収入が必要ですが、現実的にその自信がないと感じる男性も結婚をためらってしまいます。
「今の会社にいても年収が上がる見込みがない」「かといって転職するのも難しい」という閉塞感から「自分には結婚は向いていないし、したくない」と思ってしまうのです。
仕事に専念したいから
キャリアや仕事に情熱を傾けたいという男性の中にも「結婚したくない」と考える人がいます。
結婚することで、仕事に専念できなくなることを懸念しているのです。
キャリア志向の男性は、自身の成長と達成感を追求し、結婚を後回しにすることがあります。
ひとりの女性に縛られたくないから
自由な生活スタイルを維持したいと考え、結婚によってひとりの女性に縛られることを嫌う男性もいます。
このような男性は、女性からモテたりチヤホヤされたりするのが大好き。
結婚によって、承認欲求が満たされなくなることを懸念しています。
結婚したくない理由【女性編】
続いて、結婚したくないと考える女性の本音や感情に焦点を当ててみましょう。
自由な時間・お金が減るから
男性同様、女性も自由に使える時間やお金が減ることを理由に、結婚をためらうことがあります。
このような考え方は、経済的に自立している女性に多く見られるものです。
自分ひとりでの生活が充実していればいるほど、結婚により時間やお金が制約されることを嫌がります。
出産・育児に自信がないから
結婚して子どもを持った場合、子育ての責任も伴います。
男女平等の意識が広がりつつあるとはいえ、出産・育児にかかる負担は、どうしても女性のほうが大きくなるもの。
「出産の痛みに耐えられるのか」「自分に育児はできるのか」と、出産・育児に関する不安が拭えずに結婚をためらう女性も多いはずです。
キャリアを諦めたくないから
キャリア志向の女性は、結婚によってキャリアを諦めることを懸念し、結婚したくないと考えることがあります。
特に、子どもを持つ選択をした場合、出産前後や保育園などに預けられるようになるまでは休業することになります。
仮に、夫が専業主夫になったとしても、出産前後の休業はほとんどの場合避けようがありません。
趣味に時間を使いたいから
大好きな趣味があり、プライベートの時間の多くを趣味に充てたいと考える女性も、結婚したくないと考えることがあります。
特に、ひとり旅や美容、女性向けの趣味、芸能人などの応援(いわゆる推し活)など、恋人と一緒に楽しむことが難しい趣味の場合は、結婚生活との兼ね合いが難しくなるはず。
趣味によって充足感を得れば得るほど、結婚願望が薄くなってしまうのかもしれません。
結婚したいと思える男性に出会えていないから
ときには、パートナーがいる女性でも「まだ結婚したくない」と考えることがあります。
それは「結婚したいと思えるほど好きではない」「この人と結婚したいかどうかわからない」と思っていることが原因です。
このような女性は、自身が結婚に求める条件や価値観が明確になっていないため、パートナーがいるにもかかわらず「結婚したくない」と考えます。
結婚しないことのメリット
「結婚をしたくない」と考える男女は、結婚しないほうがメリットが大きいと考えていることが理由のひとつです。
結婚しないことで、どのようなメリットがあるのか紹介していきます。
お金や時間を自分の自由に使える
自分の稼いできたお金を、好きなときに自由に使えるのは独身ならではの特権です。
結婚すると旅行をするにも家族に許可を得る必要がありますが、独身であれば好きなところにすぐに行くことができます。
自分のしたいことに我慢をしなくて済むので、自分らしく生き生きとした時間を過ごせるでしょう。
また、使ったお金に関しても、誰かに何かを言われる心配がありません。
自分の責任しか追わなくていいので、新しいことでも年齢関係なく、いつでも挑戦ができます。
人間関係のわずらわしさが少ない
結婚すると当人同士だけでなく、家族や親戚との付き合いが増えていきます。
冠婚葬祭だけでなく、盆や正月シーズンには実家に帰省する夫婦や家族がたくさんいます。
パートナーとの関係が良好でも、相手の親や兄弟を苦手に感じる人は意外と多いものです。
しかし、結婚をしていない状態であれば、パートナーの家族や親せきとまで付き合う機会は少ないはず。
基本的に個人同士の付き合いなので、独身であれば人間関係のわずらわしさを軽減できるメリットがあります。
家族を扶養する責任がない
家族を養うことにプレッシャーを感じなくて済むのは、結婚しないメリットといえます。
結婚をして家族が増えると、配偶者を経済的に養わなければいけない可能性があります。
子供が生まれた場合では、原則として子供が成人するまで扶養義務があります。
結婚しなければ新たに家族が増えることがないため、扶養する責任を負う必要がありません。
自由に恋愛できる
配偶者がいると、ほかの異性とデートや恋愛をすると不貞行為とみなされます。
結婚しなければそのようなことはなく、誰とでも自由に恋愛ができます。
結婚はひとりを一生愛し続けることが前提なので、ほかの異性を好きになってしまうと離婚を検討しなければいけません。
配偶者に縛られる必要なく、そのとき好きな相手と自由に恋愛を楽しめるのは、結婚しないことの大きなメリットといえます。
家事の負担が少ない
多くの場合、結婚をすると女性にかかる家事の負担が増えます。
結婚しなければ自分ひとりの家事だけでいいので、負担を少なくできるメリットがあります。
食事や掃除などは相手の生活リズムに合わせることなく、自分のペースで行えばいいため、ストレスを溜めることなく生活できるでしょう。
結婚しないことのデメリット
では、このまま「結婚したくない」という気持ちを貫き、結婚しなかった場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
考えられるデメリットを3つ紹介します。
周囲からのプレッシャーがある
令和になった今でも、結婚に対する社会的なプレッシャーや期待があることは否めません。
特に家族や友人から「いつ結婚するの?」と尋ねられることは、ストレスの原因となります。
場合によっては、結婚について尋ねられることが嫌になり、実家に帰らなくなったり、既婚者の友人に会わなくなったりすることも。
交流範囲が狭まり、寂しい思いをするかもしれません。
病気になったときや老後が不安になる
独身のまま一生を過ごす場合、老後の生活や経済的な不安が出てくることもあります。
今は元気に働けていたとしても、将来、病気や怪我で十分に働けなくなることも考えなければなりません。
経済的な安定や社会的なサポートがなくても、安心して老後を過ごせるよう準備する必要があります。
経済的自立が必須になる
結婚をしていれば夫婦で老後の資金を貯めることができますが、独身であればひとりで用意しなければいけません。
元気に働いているうちは自由に使えるお金がたくさんあると感じやすく、仕事もプライベートも充実感を感じるでしょう。
しかし、定年退職後は、年金や貯金だけで生活していかなければいけません。
また、独身だと介護をしてくれる家族が期待できないこともあり、お世話をしてくれる施設を探す必要があります。
そのため、結婚をしないのであれば、経済的自立は必須条件です。
結婚したくない理由がわかると将来への一歩が踏み出せる
「結婚したくない」と漠然に考えるだけでは「一生結婚しないと決意する」ことも「決意するまではとりあえず結婚に向けて動き出してみる」こともできません。
なぜ自分は「結婚したくない」と考えているのか、その理由を具体化することで、将来に向けた一歩が踏み出せるはずです。
また、結婚したくない理由を具体化することで、結婚に対する懸念点を解消できるようなパートナー像が浮かび上がるかもしれません。
ぜひ、このコラムで紹介した内容を参考に、あなたがなぜ「結婚したくない」と思っているのか、今一度考えてみてください。